東京おりがみミュージアムブログ

浅草から約徒歩10分ほどの、墨田区本所にある日本折紙協内にある小さなおりがみミュージアムのブログです。

月刊おりがみ2020年2月号 No.534 特集:春よ来い

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特集 春よ来い


◆こどもとともに飾れる 壁面12か月
Month Wall Decoration with Children by Mr.Shizuo SAITO ‒
構成・創作 斎藤静夫

第2回 2月 春をよぶ Welcome spring

先月号から始めたこの連載、幼稚園や保育園では教材と して、家庭では親子が楽しく共同作業できればと思いなが らの作品です。
1回目の「おめでとう」を見て、「簡単過ぎた」「年賀状 に使った」「使用枚数が多過ぎた」などなどいろいろなご 意見があるかと思いましたが、その場その場でアレンジし て創造性を生かしていただければ作品は生きてくるのでは ないかとも思っているところであります。
2月は、「春をよぶ」としましたが、現代社会では機能 的面は素晴らしい発展を見せてくれていますが、昔からの 行事や、身近な移りゆく四季などへの関心が薄くなってい るような気がしています。日本の環境の素晴らしさや、諸 行事の由来などに関心を持ってもらいたいと思い、節分の 豆まきを取り上げました。
制作にあたっては福面も鬼面も15cm角の折り紙で、 鬼面の角は7.5cm角を使用しました。また、目やほっぺ たは描いてもよいし、子どもたちが好きなシールを使って もよいかと思います。バックの豆は全体のバランスを考え ながらシールを貼ったり、描いていくのも楽しいのではな いかと思います。今回の作品には9mm~12mmの金銀 の円形シールを貼っています。(斎藤静夫)

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◆五角鶴と扇 Crane having a pentagon figure by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木ひろみ

「五角鶴」は「合格する」とかけてみました。五角形の翼を持った鶴です。五角 形の部分はポケットになっています。できあがり2はうらがわの角を折ると、扇などを立てて飾ることもできます。できあがり3と4はポケットをひっくり返して鶴の体を内側に入れました。(作者)

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◆桜の花 Cherry blossom by Mr. Jun’ichiro - SOMEYA
染谷 淳一郎

正五角形は先達の作図や折り方を参考にできるだけ簡便に作るよう心がけ ました。桜の花は、2008年に、ブラジルでのイベントの募集に応じて作った作品です。自分としては正五角形を「切って」作りたくないのですが(余分 を折り込むとよい)、花の仕上がりは、切った方がよくなるでしょう。(作者)

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◆節分BOX Beans box with the faces of oni and fuku by Mr. Isao KODAMA
児玉 功

ずいぶん以前に投稿した記憶がありますが、掲載されることになり本当にありがとうございます。地元で節分シーズン(2月頃)に病院に飾らせて頂 いていた作品です。表面とウラ面でお福さんと鬼がついていて楽しめる作 品となっています。箱ですので豆まき用としてもご活用ください。(作者)

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◆福ふく包み Envelope with double ofuku ’s faces by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

お福さんがついた封筒を開くとまた小さなお福さんが!おめでたい、楽しい包みができました。お守り入れにしてもいいですね。(作者)

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◆漢字の上 Kanji (Chinese character) ’ ue ’ that represents the higher place by Mr. Ko -ichi DATE
伊達 光一

はじめに「下」の字(写真右)ができ、それをアレンジして「上」の字が完成しました。試作では「ななめ置き」から始めましたがいまいちだったので本作ではたて置きになっています。2画目を調節するのが少し難しかったです。(作者)

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◆ひらがなの「の」と「り」 Hiragana leter”no”and
伊達 光一

節分の恵方巻に使われる「のり」のひらがなです。「の」は長谷川太市郎さんの「E」をアレンジしたものですが、一から折り直して「コーナー折 り」を利用したものです。一方、「り」は改作により文字部分をスリムにしました。(作者)

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◆王冠 Crown by Mr. Takenao HANDA
半田丈直

王冠を英訳すると「クラウン」になります。「クラウン」というと丸みを帯び た形をイメージしますが、今回はミルクの王冠のように尖った部分を折りだしてみました。小さくかわいく折ってちょこんと頭に乗っけてみてください。(作者)

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こうのとり(飛び姿) Stork by Mr.Kunihiko KASAHARA
笠原 邦彦

「折り鶴」の美しい形を別の折り方で取り入れて工夫したのが、この「こうの とり」です。⑬で羽ばたく表現ができているので、この一羽で折り紙によるア ニメーションのいくコマが撮影できます(右ページ写真)。いろいろなポーズのものを作り、モビールにしても楽しいものができます(。作者)

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◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson51  My heart by Ms.Hiromi TAKAGI
マイハート 髙木ひろみ

前後にポケットのあるハートです。お菓子を入れたり、封筒として中に メッセージを入れたりと、工夫して使ってください。リボンをかけてプレゼントしてもよいと思います。つるす時は、⑯でかどにひもをひっかけてからさしこんでください。(作者)
Here is the heart with pockets on both sides. You can enjoy various usages such as putting sweets inside or using this as an envelope to insert a message. You may want to tie this heart with a ribbon to give it as a present. To hang it, on step ⑯, put a string under the two flaps and then insert them in the pocket. (Author)

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◆ハートのダブルペーパークリップ
青柳祥子

欲張りな、ペーパークリップができました。1つではなく、2つ繋つなげます。ハートなので、なんだかあいあいがさ的な微笑ましいクリップになりました。どんどんつないでも面白いですね。(作者)

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◆手提げバッグ
青木 良

もともと「ねこのバッグ」(写真右)として創作したものです。 (作者)

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◆読者広場

◆2019「おりがみの日」記念イベントレポート
第26回おりがみカーニバル(11月11日「おりがみの日」記念作品展) 2019年11月1日(金)~13日(水) 東京スカイツリータウンソラマチ イーストヤード5階 産業観光プラザすみだまち処 イベントスペース 後援:東京東信用金庫協力:墨田区伝統工芸保存会

 東京スカイツリータウン・ソラマ チ5階すみだまち処で5回目の開催、 すっかりおなじみとなった「おりがみカーニバル」。今回の記念作品展 のテーマは「チャレンジ」。お寄せいただいた作品は85点、うち子どもの作品が24作品。作品は会場いっぱいに、華やかに展示されました。

◆キッズおりがみフェスタ2019  11月2日(土)~4日(月/祝) 10:00~18:00  東京スカイツリータウンソラマチ イーストヤード5階 スペース634

2018年から「おりがみの日」記念イベント と同時期開催になった「キッズおりがみフェスタ」を実施しました。ワークショップの種類も増えて、連日親子で大にぎわいでした。

◆表彰式/懇親会 11月3日(日/祝)12:30~  リッチモンドホテルプレミア東京押上5階SAKURA(桜)
 「おりがみの日」記念作品の表彰式と、懇親会を開催 しました。会場は前年と同じく、ソラマチの作品展会場のすぐ隣にあるホテルで、多数ご出席、軽食をとりながら参加者どうしの親睦を深めました。(入賞者、出品者一 覧は『533号』P41に掲載しています。また、今月号から、 P6-7「おりがみギャラリー」のコーナーで受賞作品の写真を順次紹介します)



支部だより
「公民館生きがい学級」折り紙講座開催 栃木県北部支部「折鶴」支部長 宇佐美 健/栃木県
 2019年10月25日(金)、金田南地 区公民館生きがい学級へスタッフ5名で折り紙の講座に出掛けました。 地区の高齢者(65歳~80歳)47名が参加され、最初に全員で日本折紙協 会推奨の折り鶴の折り方を学び、休憩後可愛いサンタ・モミの木・トナ カイの三班に分かれて約2時間、スタッフも生徒さんも楽しい時間を過ごすことができました。


◆World 0rigami Report
第31回ドイツ折紙コンベンションに参加しました                    
髙木ひろみ(千葉県)

◆高木 智 氏 収蔵資料より
解説 岡村昌夫

2019年10月より協会ホームページに折り紙用紙のショッピングカートが新しくなりました!月刊おりがみもこちらから購入できます。
約500種のラインナップをそろえてお待ちしています!
 
月刊おりがみは雑誌オンラインショップのFujisan.co.jpでも購入できます。

www.fujisan.co.jp




日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」を東京スカイツリータウン ソラマチイーストヤード5Fで開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト100」を購入し、テキスト掲載の全作品約100点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料3,300円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。