東京おりがみミュージアムブログ

浅草から約徒歩10分ほどの、墨田区本所にある日本折紙協内にある小さなおりがみミュージアムのブログです。

月刊おりがみ 2017年11月号 特集:お部屋遊び

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特集 お部屋あそび


続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~
第3 回 千歳飴  田中 稔憲

11 月は七五三参りの月ということで、千歳飴の袋に描かれているものを色紙に仕立てました。
 千歳飴の袋に使われている絵は「鶴」「亀」「松」が多かったので、この三つで構成してみました。朝日や竹や梅もあったにこしたことはないのですが、一度の講習でお年寄りはそんなにたくさん折れません。この辺りが落としどころと言っていいでしょう。
 でも「鶴」一羽、「亀」一匹、「松」3 個。色紙1 枚を構成するには少しさびしい。こういうことはお年寄り対象の作品ではよくあることです。この場合、色紙に和紙などを貼ってデザインし、そこに作品を載せていくというのも一つの解決法です。今回は色紙の中央にお好みの友禅紙を貼り、亀の下には青海波模様の紙を貼ってみました。あとは、「千歳飴」の文字名札があれば充分雰囲気を出すことができます。
 この手法を使うと、簡単な伝承作品を使っても、趣のある色紙に仕上がることがあります。今年の折紙シンポジウムの高齢者障害者部会ではその事例をいくつか紹介してもらうことができそうです。題材でご苦労されている方は参加してみてはどうですか?
 なお、今回の鶴用の菱形の紙、松用の1:4の長い紙は、ハサミが準備できない教室では、講師があらかじめ切って準備しておく必要がありますが、ハサミを使うことができる教室では用紙の切り出し方を覚えることができるので、生徒さんにやってもらいましょう。

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おってあそぼう!!
おふとんポケット
髙木 ひろみ
かけぶとんの両端を裏でのりづけすると、ポケットがしっかりします。
枕を後ろに折った部分を引っ掛けることができます。(作者)

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家House by Ms. Noriko NAGATA
永田紀子

伝承のコップは、いろいろな作品の元になっていることが多く、ここから何か見つかるとうれしくなります。この屋根もその一つです。始めに屋根ができて、本体をそれに合わせて作りました。本体は2種類ありますが、IとIIをそれぞれ片面ずつ出して折ると「両面家」でおもしろいです。(作者)

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畳(四畳半、六畳) Tatami mat by Mr.Ichiro‒ KINOSHITA
木下 一郎

世界のおりがみ展(いろはシリーズ/1999年制作)の大阪支部制作「日本ことわざいろは歳事記」のために、正方形一枚折りの基本(四畳半)をはじめに創作しました。この折りが会得できたら、その応用で六畳、八畳、十二畳半、十八畳、三十二畳、五十畳と畳敷きのパターンにアタックしてください。(作者)

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私の椅子My chair by Ms. Matsuyo KIMURA
木村 松代

椅子には、誰が何を思い座っているのかと想像をかき立てることがあり、作品名の「私の椅子」につながりました。顔をかく場合は、①で折りすじをつけずに工夫して折りましょう。少しの変化で「ベビーちゃんバッジ」(写真右)ができます。(作者)

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英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 24  
Corner bench by Ms. Ayako KAWATE

この作品は、1864年発行のオランダ語の書籍に描かれていたコーナーラック(隅戸棚)からの発展作品です。さかさまでも使え、たおすとうしろのすき間を利用してカード立てにもなります。
This is the model derived from the origami “corner rack”
that appeared in a Dutch book published in 1864. This
can be used even upside-down. By tilting it, you can use
it as a card holder with a card inserted in the crevice.

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おりがみパッチワーク矢絣
Yagasuri pattern (pattern resembling that of arrow feather)
by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子

ゆっくりした春休みの午後。何か創作したいと花図鑑を繰っていると、横にあった千代紙の伝統模様の矢絣が目に留まりました。“そうだ矢絣を作ろう”。テーマの発見、思い通りにできあがり、嬉しいひとときとなりました。(作者)

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はこしゃちCube-Orca by Mr. Yoshihisa KIMURA
木村 良寿

この作品は「はこどうぶつ」シリーズの内でもできあがりの形が一番好きな作品です。上半分を丸っこく仕上げるのと口先の形がポイントです。(作者)

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風車つきテーブルTable with a pinwheel pattern by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子

風車柄のついたテーブルとなりました。写真の赤い風車は二そう船基本型をねじるように折り、写真のようになることをイメージして折ってみてください。両面おりがみで折っても楽しそうです。(作者)

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鶴の箸袋Chopsticks’ envelope with a crane by Ms. Masako FUTAWATARI
二渡 昌子

スッキリしたデザインが気に入っています。難しくないので、たくさん折って作ってください。(作者)

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もみじMaple leaf by Mr. Yoshihide MOMOTANI
桃谷 好英

もみじの葉は枝に一対ずつ向かい合わせについています。(作者)

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今回の作品の折図は月刊おりがみ2017年11月号 No.507に掲載されております。
月刊おりがみは墨田区にある東京おりがみミュージアム日本折紙協会にて販売しております。
〒130-0004 東京都墨田区本所1-31-5

◆ TEL:03-3625-1161/FAX:03-3625-1162   

◆ E-mail:info@origami-noa.com

 インターネットでも購入できます。
↓以下のリンクからFujisan.co.jpの購入ページに移動いたします。

www.fujisan.co.jp


日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。 

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。 

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。 

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。 

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。 

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。 

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。