東京おりがみミュージアムブログ

浅草から約徒歩10分ほどの、墨田区本所にある日本折紙協内にある小さなおりがみミュージアムのブログです。

月刊おりがみ11月号 No.519 特集 ユニットと花

特集 ユニットと花

◆飾りのない篭かごめ目ボール Woven pattern of ball by Mr. Yoshihide MOMOTANI
桃谷 好英
この作品の単体の裏側を表にして立体的に仕上げて「篭目ボール」(写真下I)と名付けています。組んで二そう舟のような形にしていくこのつなぎ方は幾何学的な構造体を作るのに向いていて、1960年くらいからさまざまな作品を作っていました。(作者)

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◆手まりTraditional Japanese handball by Mr. Manabu ICHIKAWA
市川 学
伝承作品やっこさんから折るユニットのパーツをもとに色々な模様を創り
出してみました。( 作者)

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◆玉手箱Treasure box(Traditional model)
伝承
江戸時代から昭和時代まで伝承されていた作品です。ユニット折り紙でもっとも古い例です。かたい紙で練習して、ふつうの紙で折りましょう。折り紙歴史研究家の岡村昌夫さんの工夫による折り方で紹介します。

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◆ワンダーユニットWonder unit by Ms. Gianna ALICE
Giannna ALICE
2種類の単体を組みます。単体は易しいですが、組むのが少し難しいです。60枚を組むこともできます。挑戦してみてください。(作者)

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◆折り紙ドリーム・キャッチャーVer.I
山本 勝博
ドリームキャッチャーとは北米先住民のお守りで、丸い枠に糸を網目状に張ったものです。それをイメージして、ユニットで作りました。枕元にかけておくと、悪い夢は引っかかり、よい夢だけが通り抜けてやってくるとされています。(作者)

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◆シルクハットのうさぎRabbit top hat by Mr. Edwin CORRIE
Edwin CORRIE
シルクハットの中からウサギが現れるマジックが、折り紙で表現されています。あのマジックは、お客さんからは見えない台の下などに隠して置いたウサギをマジシャンがさっと帽子の中に入れるのが種あかしだそうです。

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◆ドレスの人Woman in dress by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子
スカートのフンワリ感はお好みで広げたり、タイトにしたりも楽しめそうです。ヘアースタイルを少しだけ工夫してみました。お好みの折り紙で楽しんでくださいね。(作者)

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シクラメン Cyclamen by Mr. Yoshihide MOMOTANI
桃谷 好英
花の口は下向きに開いているのですが、花弁がそり返って上向きになるので、花弁の内側が外になっています。和名の「カガリビバナ」は花の形に由来し、一方、「ブタノマンジュウ」という名前は球根からついた名前でしょう。(作者)

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ケイトウCockscomb by Ms. Tomoko TANAKA
田中 具子
写真の花は折り図のできあがりにひと折り加えたものになっています。折り図を参考に形よいケイトウを作ってください。

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◆輪鶴Crane to circle by Ms. Hiromi TAKAGI
髙木 ひろみ
用紙は下の図のような対角線が2:1のひし形を使います。正確に測って切ってもよいですが、私がいつもやっている切り方から紹介します。ワインなどをプレゼントする時には、リボンをつけてビンにかけて贈ると喜ばれます。ひもをつけてクリスマスのオーナメントにしたり、立てて飾ることもできます。(作者)

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◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson36  Frame and Box Traditional model
この作品はヨーロッパの伝承折り紙で、ドイツのフレーベル(1782-1852。世界最初の幼稚園を設立したドイツの教育者)やその弟子たちの幼稚園で使われた折り紙の中にあったものと考えられています。Eleonore Heerwart増補『Course of papar-folding』(London Charles & Dible 1895年発行)には折り方が説明してあり、額から箱に変化させています。平面の額の中の部分を引き出して、立体の箱にするという工程が面白く、1999年に折り紙のイベントで紹介しました。(紹介者:岡村昌夫)
This model is one of the European traditional origami. This is believed to have been used in the Froebel and his disciples’ kindergarten in Germany (Froebel is a German educator who established the world’s first kindergarten, 1782- 1852).
The book “Course of paper-folding” (an enlarged edition by Eleonore Heerwart, issued in London Charles & Dible 1895) explains the way to change the model from a frame to a box. The creative process of pulling out the inside of a plane frame to make a three-dimensional box was presented in an origami event in 1999 by Masao Okamura.

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◆読者の広場
◆2018折紙シンポジウムin山形 レポート
◆World 0rigami Report
映画祭で花の折り紙ワークショップ
Maritina Ferro-Casagrande(イタリア)
支部だより
支部20周年記念作品展巡回開催
草加越谷支部しらこばと」(支部長 中島 進) 取材:編集部
◆みんなの作品展
ベトナム友好折鶴アート
ハーレー静代(広島県)
◆高木 智 氏 収蔵資料より
解説 岡村昌夫
【資料4】『倡賣往来』(しょうばいおうらい)

協会ホームページに折り紙用紙のショッピングカートができました
約400種のラインナップをそろえてお待ちしています!
http://origaminoa.cart.fc2.com/

 

今回の作品の折図は月刊おりがみ2018年11月号 No.519に掲載されております。
月刊おりがみは墨田区にある東京おりがみミュージアム日本折紙協会にて販売しております。
〒130-0004 東京都墨田区本所1-31-5
◆ TEL:03-3625-1161/FAX:03-3625-1162   
◆ E-mail:info@origami-noa.com
インターネットでも購入できます。
↓以下のリンクからFujisan.co.jpの購入ページに移動いたします。

www.fujisan.co.jp


日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」を東京スカイツリータウン ソラマチイーストヤード5Fで開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト100」を購入し、テキスト掲載の全作品約100点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料3,240円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。