東京おりがみミュージアムブログ

浅草から約徒歩10分ほどの、墨田区本所にある日本折紙協内にある小さなおりがみミュージアムのブログです。

月刊おりがみ No.511 2018年3月号 特集:ひなまつり

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特集 ひなまつり

◆続 デイケアで折り紙~もっとやさしく~
第7回 三角雛  田中 稔憲
Triangle hina dolls by Mr. Toshinori TANAKA
三角雛は民芸品としてすでにあるものですが、これを知ったとき、折り紙で簡単なお雛様ができそうだと気がつきました。最初の三角雛は、2 年前に父が亡くなった時のどさくさで体調を崩し、入院していたときに9 枚組のユニット作品として創ったのですが、今回の作品より難しいものでした。昨年、老人ホーム用にお雛様を立体で創ろうと思い立ったときに、六角形なら正三角形の集合体だから三角雛が意外に簡単にできるのではないかと、とりあえず正四面体を創ることから折ってみようと始めたところ、すぐにこのような形になってしまいました。ちゃんと着物の襟えりには見えますし、顔さえ書けばすぐに使えそうだと思いました。
 多面体を創ろうとすると用紙は正方形ばかりでなく、菱形や正三角形も便利な形として使えるのですが、六角形もなかなかです。できたときにはあまりにあっけなくて少し拍子抜けしたのですが、100 歳くらいのおばあちゃんにはかえって喜んでもらえそうな気がして、早速使ってみたところとてもうまくいきました。
 講習していただく時は、表面は友禅柄の方が好ましいと思いますが、なければ普通の折り紙の裏面にあらかじめ紙に顔を描き、または描いた紙を貼っておき、それで折っていただくのがおすすめです。
 老人ホームでは立体作品はいろいろな制約もあって扱いにくいのですが、とてもうまくいくのでぜひぜひ使ってみていただきたいと思います。

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◆たちびなStanding hina dolls by Ms. Minako ISHIBASHI
石橋 美奈子
1985年ごろ創作した作品をもっと易しく折れるようにしました。千代紙模様の縦と横に注意して折ってください。ひめの頭と体の⑫では、着膨ぶくれを防ぐため、裾すそを少しかさねてください。(作者)

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◆おひなさまHina dolls by Mr. Yukihiko MATSUNO
松野 幸彦
体は、ほぼ風船基本形そのままですが、おひなさまの雰囲気充分です。他の部分は、体の4分の1の大きさから組み合わせの方法、形と、折り数のバランスを考えながらひたすら単純に作ってみました。できあがりがシンプルなので小物を持たせて遊んでみるのも楽しいです。(作者)

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◆箱びなHina boxes by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子
何気なく折っていて仕上がりました。おひなさまと箱が一緒になった作品に思われました。おびなとめびなを並べると、ぴったりと仲よく寄りそいます。おひなまつりのおしらせなども入りそうです。(作者)

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◆アルバム Album by Ms. Sayoko KUWABARA
くわばら さよこ
厚手のものを貼は ると、扇形に膨ふくらむので、貼ってから綴つづると調節がききます。まずは、10ページで作って、慣れたらお好みのページ数にするとよいと思います。「窓つき表紙」は、頭の体操です。プレゼントにはページがカラフルなものが喜ばれるようです。(作者)

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◆英語でオリガミしよう Let’s enjoy both Origami and English!
Lesson 28 Easter egg by Ms. Hiromi TAKAGI
イースターエッグ
高木 ひろみ
表と裏の両面にポケットがありますので、イースターにちなんだ物を入れて飾ることができます。下を少し広げると自立しますし、ひもを通してつるすこともできます。表面はフォトスタンドにもなります。正方形の紙だけではなく、長方形のコピー用紙でも折ることができます(写真右)。(作者)
On the front and back sides of the Easter egg, there are pockets in which you
can put decorations of Easter. You can make it stand by slightly widening the
bottom, or hang it by threading a string. The front part can also be a photo
stand. It is possible to make it with a square paper as well as a rectangular
copy paper . Look up the top right picture. (Author)  

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イースターボール、ひよこ
高木 ひろみ
イースターボール」は「モン」ではなく「イー」です。イースタエッグにまぎれて飾ったら面白いかなと思って考えました。表と裏にできるポケットの中に、ひよこやうさぎを入れて遊べます。ひよこを、イースターボールの半分のサイズの正方形で折ると、ボールの中にちょうど入ります。(作者)

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◆ウサちゃんのたまご入れ Rabbit-shaped egg holder by Ms. Ayako KAWATE
川手 章子
ウズラのたまごだったら何個入るのかなあと思ってしまいました。両面折り紙で折っても楽しそうです。(作者)

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◆小鳥と葉っぱBird on a leaf by Ms. Yuko
FUJIMOTO
藤本 祐子
「小鳥のついた葉っぱの小皿」として投稿した作品です。「小鳥」も「葉っぱ」も私の好きなものたちです。楊枝やピックをさすといいですね。お箸も入ります。また葉っぱの部分を小さなお皿として使うこともできます。向きを変えたり、紙を工夫したり、バリエーションも楽しんでくださいね!(作者)

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◆平面のバラPlane rose by Mr. Kazutaka NAKA
中 一隆様

色紙やグリーティング・カードに貼り付けて使えるような、平面のバラです。6個使って正6面体(立方体)のくす玉にもできます。(作者)

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今回の作品の折図は月刊おりがみ2018年3月号 No.511に掲載されております。

月刊おりがみは墨田区にある東京おりがみミュージアム日本折紙協会にて販売しております。

日本折紙協会

〒130-0004 東京都墨田区本所1-31-5

◆ TEL:03-3625-1161/FAX:03-3625-1162   

◆ E-mail:info@origami-noa.com

 インターネットでも購入できます。

↓以下のリンクからFujisan.co.jpの購入ページに移動いたします。

www.fujisan.co.jp



日本折紙協会(http://www.origami-noa.jp/)とは~
NIPPON ORIGAMI ASSOCIATION (NOA)
日本折紙協会は、折り紙を世界の国々により一層普及させたいという思いと、幼児教育に限らず、大人の趣味、高齢者や身障者の方のリハビリテーションなど様々な可能性をもつ「おりがみ」普及の一助となりたいという考えから1973年10月27日に結成されました。
現在では、月刊「おりがみ」の発行、「世界のおりがみ展」「折紙シンポジウム」の開催、「おりがみ級」「折紙講師」「折紙師範」「折紙上級師範」の認定、「おりがみの日」記念イベントの実施、「日本折紙博物館」との提携など、おりがみ普及のためにさまざまな活動を行っています。

~会員になるには~
月刊「おりがみ」の年間購読を申し込めばどなたでも会員になれます。会員の特典として、協会発行単行本と協会取扱い折り紙商品の割引購入、月刊「おりがみ」への創作作品投稿、「世界のおりがみ展」「おりがみの日」「折紙シンポジウム」など協会主催行事に参加および作品を応募できるほか、「おりがみ級」「折紙講師」の申請資格があたえられます。

~月刊「おりがみ」とは~
会員から投稿される創作折り紙作品(話題の動物やキャラクター、季節にそった行事・イベントに関するもの)の折り図(折り方を図で順番に説明したもの)を紹介するほか、会員の折り紙活動を紹介します。折り図の順番通りに折っていけば完成できるので、小学生から90代の方まで1万人を超える会員の方がおりがみを楽しんでいます。
月刊「おりがみ」は毎月末ごろお届けします。

~世界のおりがみ展とは~
さまざまな情景を折り紙で表現した立体パノラマ作品(おりがみブースといいます)と個人作品の展示コーナーにおりがみ教室を加えたイベントが『世界のおりがみ展』です。もちろん書籍や折り紙用紙の物販コーナーを加えることもできます。

現在、世の中では様々なイベントが行われていますが「世界のおりがみ展」は動員催事と文化催事を兼ね備えた独特の巡回展で、1976年の第1回展より20年以上の歴史があります。

3年に1度ひとつのテーマにそって制作され、お子様ばかりではなく大人の方にも十分楽しんで頂き、毎回皆様に驚きと感動の世界を展開しています。なお、「世界のおりがみ展」には、外務省と文化庁の後援を戴いております。他に都道府県・市町村・地元教育委員会・マスコミ等に後援を戴いている場合もございます。

おりがみ展は、おりがみブース・個人作品展示とおりがみ教室に、オプションの[販売コーナー]で構成するおりがみイベントです。
[おりがみブース]は、数え切れないほどの作品によって作られたジオラマが、所狭しと展示されています。約90㎝角の展示台(ブース)とパネル(壁面)作品を基本に組合せて大小変化にとんだ装飾を可能にしています。又、この展示台は折りたたみ式で、運搬時には箱型に収納して運べるようになっています。

[個人作品]は、折り紙作品コンクールの対象になり、日本国内のみならず、世界20数カ国から送られてきた作品が、200余点集まります。その中から、外務大臣賞、国際交流基金理事長賞、NHK会長賞などの賞が授与されています。さらに、折紙著名人の作品も招待作品として展示します。

[おりがみ教室]は、日本折紙協会認定の折紙講師により行われています。1回40分の講座が1日数回行われ、いずれの会場でも連日大好評を頂いております。

[販売コーナー]は、日本折紙協会編集発行の月刊誌「おりがみ」、折り紙専門書、有名折り紙メーカーの商品(折り紙用紙等)を豊富に取り揃え、販売しています。これらの商品は、日本折紙協会がまとめて会場へ搬入・搬出致します。

この「世界のおりがみ展」は過去には全国の有名百貨店の催事として多く実施され、開催期間は標準で6日間前後です。集客には実績があり、「これほど折り紙が人気のあるものとは思わなかった」と催事のご担当者には必ず驚かれ、喜ばれます。昨年夏には日本橋三越本店催事場で実施し、大好評のうちに幕を閉じました。

来訪者としては、年配の方はもちろんですが、お子様連れのファミリー層も多いです。ベテランの折紙講師が懇切丁寧に教えますので、親子で皆さん楽しんでいかれます。当協会が活動趣旨に掲げている「折り紙の普及」にご協賛いただき、ぜひとも開催をご検討いただきたいと存じます。

~折紙シンポジウムとは~
全国各地で毎年夏(7月下旬)に開催。講演会、児童教育部会、歴史研究部会、創作部会、折り紙教室などにより新たな折り紙の世界に触れる機会として、また会員相互の情報交換や懇親の場として2泊3日の日程を行楽地(温泉地)で楽しく過ごします。世界各国から毎年300名を超えるおりがみファンが集まる世界最大の「おりがみイベント」です。

おりがみの日(11月11日)とは~
この日は世界平和記念日であり、また数字の「1」が4つで正方形折り紙の4辺を表すことから、日本折紙協会では「おりがみの日」としています。この日を中心にして、会員の皆さんから寄せられた作品の展示会「おりがみカーニバル」や折紙講師勉強会を毎年10月にこどもの城(東京都渋谷区)で開催します。

~「おりがみ級」と「折紙講師」とは~
「おりがみ級」とは、主に16歳未満の会員のための資格です。月刊「おりがみ」で指定している作品を規定数折って協会に送付し、認定されると「おりがみ級認定証」が授与されます。最初は10級からスタートします。16歳未満の1級取得者には申請により「こどもおりがみ博士」認定証と、NOA特製バッジが授与されます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)

「折紙講師」資格は、16歳以上の会員であればどなたでも申請できます。協会発行の「おりがみ4か国語テキスト」を購入し、テキスト掲載の全作品約60点を自作完成させた形で申請書(テキスト巻末)とともに協会に送付し、申請料2,160円を納付(下記口座番号へ郵便振替)します。その後審査会が全作品合格と認定した方に折紙講師認定証、資格証、講師指導の手引を授与します。不合格作品があれば、その作品のみ折り直して再提出いただきます。(詳細は月刊「おりがみ」をお読みください)。

口座番号00110-6-188035 加入者名「日本折紙協会

~おりがみをおしえる~
老人ホームや社会福祉施設、自治体主催のサークル、保育関係施設・学校、文化センター、カルチャー教室などなど、さまざまな場所でおりがみは活躍しています。
独自にボランティアで教えている会員の方も多くおられますが、協会には全国から「おりがみを教えてくれる方を紹介して欲しい」という依頼が毎月あり、折紙講師資格をお持ちの会員の方に指導をお願いしております(協会より報酬を支給)。
おりがみ教室では、お子さんから年配の方まで「おりがみをおぼえたい」という気持ちにこたえようと講師も真剣です。熱のこもった授業を終えて帰られる皆さんの表情は満足そうですが、講師の方は生徒の「ありがとう」の言葉に安心しつつも、もっとわかりやすい説明はないだろうかと考えるようです。毎回真剣勝負なので様々な苦労がありますが、いろいろな形で努力が報われるようです。

~おりがみ教室とは~
日本折紙協会事務局では、全国の日本折紙協会公認の折紙講師を派遣しています。
おりがみ教室をご依頼いただく際は、専用の申込書をご提出いただきますので、
協会ホームページをご覧ください。
必要事項をご記入の上、実施日の最低1~2月前にご提出ください。